伝統の力

金沢泉丘高校長 宮本雅春

平成の最後に、泉丘第26代校長に着任しました宮本雅春と申します。よろしくお願いいたします。同窓会の皆様には、日頃より本校の教育活動に対し物心両面でのご支援ご協力をいただき、衷心より感謝申し上げます。

今回、泉丘に勤める機会を得たことで、教諭、副校長そして校長と立場を変えながら3度もご縁をいただくこととなりました。私的にも、子ども2人がお世話になっており、不思議な思いがしております。

さて、本県教員にとって本校で勤務するということは、大きなプレッシャーに直面することになるものです。しかし、一方で深い充実感を得るものであり、他校では感じられない喜びがあることは間違いありません。

高等学校は、学校によって特徴が異なります。そこには、伝統の違いということも大いに影響していると思います。伝統が醸し出すもの、形や言葉では表現しにくい不思議な力が泉丘では働いており、現在の生徒たちもいずれ泉丘らしい力を身に付け、卒業後各界で活躍をしてくれるものと考えております。たとえば、野外劇での集中力や結束力、あれは最も泉丘らしいものではないでしょうか。そうした場面に関わることで、教員もまた泉丘の力を身に付けていく。泉丘で教員として大きく成長させてもらえるということだろうと思います。

一方、流動する世界の中で、高等学校のあり方を改革するよう国は舵をきっており、今の本校は、今後さらに何をすべきなのか、新たに何ができるのかを模索している状況です。近未来の泉丘のグランドデザインを描くに当たって、同窓生の皆様のノウハウをお借りするような場面があるかもしれません。伝統を生かしながら、さらに進化・発展した泉丘を作り上げていくため、同窓生の皆さまには今後ともご支援いただければ幸いです。