分散登校が始まり母校・泉丘に早くも活気

6月1日からの学校再開に備える

新型コロナウイルスの感染拡大防止のため臨時休業が続いていた母校・泉丘高校に5月20日、久しぶりに生徒たちの元気な声が響き渡った。6月1日からの学校再開に向け分散登校が始まった。この日は3年生、翌21日は1年生、22日は2年生と順に登校、1クラスを2教室で使用、密集・密閉・密接の3密を避けながら、先生たちの熱い指導と後輩たちの真剣な学びの表情が見られた。

降ってわいたように広がる新型コロナウイルスの感染を防ぐために、最初に学校が休業になったのは3月2日から春休み前の22日まで。3日には72期生の卒業式が行われたが、簡略化で30分で終了した。

令和2年度の新学期は4月8日からだったが、一向に衰えを見せぬコロナウイルスのため前日の7日に国が緊急事態宣言を発表、8日は県の指導で午前中に始業式、午後に新1年生の入学式が行われたものの、翌9日から連休最終日の5月6日まで再び学校休業となった。さらに東京都などと同様特定警戒都道府県にもなった石川県は5月末日まで休業が伸びたが、5月中旬からの感染者減で同14日に緊急事態が解除され、20日からの分散登校に漕ぎ着けた。

この間、母校の先生たちは生徒が生活リズムを崩さないようオンラインによる朝礼で情報を提供し、各教科の授業配信を続けて通常の時間割通りの学習指導に務めた。その動画配信数は300本近い。

泉丘生の特長は勉学も部活も頑張る「文武両道」にある。先生たちの熱心なオンライン指導で教科に対処できたものの、部活の遅れは否めない。6月から学校が再開しても全国高校総体・総文の中止やそれに伴う県総体・総文の中止が決まっており、3年生にとっては悔いの残る年になることは間違いない。しかし、大会は無くとも人生のステージはこれからも続く。今回のことを糧に、後輩たちの今後の奮闘を祈るばかりである。