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関東で3回目の縦糸交流会、55人が最先端医療の話を聞く

関東一泉同窓会の「縦糸企画」(先輩と後輩の絆を深める企画)の「第3回交流会」が5月12日午後、イオンコンパス東京八重洲会議室で55人が参加して開かれた。今回のテーマは「癌と認知症の最新情報〜予防と治療の現状」で、現役の会員医師2人が講演した=写真=。

第一部は「癌の予防と最新の治療方法」で、静岡がんセンターの坂東悦郎医長(泉丘37期)が講演、休憩を挟んでの第二部は「認知症〜なる前にすること、なった後にすること」について吉野内科クリニックの吉野正俊院長(同30期)が講演した。興味深いテーマに加え、二人とも最新情報をスライド資料(時には手術映像も)を交え、大変分かりやすく講演され、参加者は話に引き込まれた。

〈癌の予防と最新の治療方法〉

坂東医長は静岡がんセンターの主任執刀医として患者と対峙する一方、自身の研鑚のため米国クリーブランドクリニックで全米がん協会の高精度医療最高責任者Kattan博士に師事するなど、精力的に活動している。講演の要点は次の通り。

・ 癌にかからないための一次予防が大切だが、もしかかったとしても早期発見、二次予防により、治りやすくなる(治ることが可能)。

・ 手術の技術革新は日進月歩。開腹手術→腹腟手術→ロボット手術(今年度から保険適用)に移行しつつある。

・ 目指すは高精度治療。高精度治療とは@癌を上手に治すA患者家族を徹底支援するB成長と進化を継続すること。
〈認知症〜なる前にすること、なった後にすること〉

吉野院長は板橋区の認知症サポート医として200超の臨床事例を有する。講演要点は次の通り。

・ 認知症は脳の器質的な疾患によって起こる。

・ 早期発見・早期対応により、可逆性の疾患の治療が出来る。アルツハイマー病など治癒が望めない疾患であっても、症状(特に行動・心理状況)を緩和し、本人の苦痛や家族の介護負担を軽減することが期待出来る。

・ 認知症の人が住み慣れた地域で安心して暮らすためには、本人と介護者を地域全体で支えていく必要がある。

二人の素晴らしい講演に対して参加者は惜しみない拍手を送り、講演会終了後は会場を変えて懇親会を開催した。お酒を酌み交わしながら両先生に質問したり、先輩と後輩の絆をさらに深め、有意義な時間を過ごした。

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