盛大に創立120周年記念式典と記念講演会     ・平成25年10月15日

 金沢一中・泉丘高校の創立120周年記念式典は10月15日、母校啓泉講堂で行われ、在校生、教職員、同窓生ら約1400人が「心身一如」の校是を継承し、さらなる発展へ決意を新たにした=写真=。
 新屋長二郎校長が明治26年に開校した石川県尋常中学校を起源とする120年の歩みを振り返り、「グローバル化、高度情報化が進展する中、多くの課題に直面する時代にあって、能動的、革新的に未来を志向し、世界に羽ばたいてほしい」と式辞を述べた。
 谷本正憲知事が「県内随一の伝統校であり、台湾の治水事業に偉業を残した八田與一技師ら先輩に続いてほしい」とあいさつ、深山彬一泉創立120周年記念事業実行委員長(泉丘11期)は「母校の教育環境の充実を柱とする記念事業の実施に向け、4年前に準備委員会を立ち上げて取り組んできた。目標の募金を達成できたのは多額の浄財をお寄せいただいた同窓生のおかげです」と感謝の言葉を述べた。
 続いて清水義博一泉同窓会会長(同22期)は「一中、一高、泉丘の卒業生は4万人弱にのぼる。心身一如の教育理念の下での学びはゆるぎなく、自由で文化が息づき多くの人材を輩出した。節目の120周年を機にこの時代をどのように生きるかを考える機会にしたい」と後輩たちに呼びかけ、OBの下沢佳充県議会議長(同31期)は「良い意味でエリート意識を持ってリーダーシップをとることが大事。同窓の人間関係がプラスになった。大志を持って頑張ってほしい」と祝辞を述べた。
 この後、清水会長が29人乗りの遠征用バス2台、10人乗りワゴン車1台、電子掲示板一式、吹奏楽部用楽器13点と「金沢一中・泉丘高校発祥の地」での記念碑建立など記念事業を紹介、深山委員長が110周年後の歴代校長6氏に感謝状、10年以上の永年勤続者33人に表彰状を贈った。最後に前期生徒会会長の桐谷武明君が「金沢一中の伝統を受け継ぎ、偉大な先輩たちを超えていきたい」と決意表明した。吹奏楽部がお礼の記念演奏を披露した。
「生き抜く力を養おう」 鷲田前阪大総長が記念講演
 引き続いて記念講演が行われ、前大阪大学総長で大谷大学文学部教授、せんだいメディアテーク館長の鷲田清一氏が「学ぶことと挫けること」と題し、「どんな状況におかれても生き抜く力を養うことが学ぶこと。挫折することも意義がある」と語った=写真=。